フェティシズムの世界は往々にして背徳感がスパイスになるだよね。
「しちゃいけないのにやっちゃう…」
っていう背徳感がテンションを煽る事は多い。
故に倒錯的と言われたりするのだと思う。
背徳感とは、
本来あるべき人の道(倫理道徳観念)から外れた事を後ろめたく思う気持ち。
倒錯的とは、
一般的正常な状態に反した行動傾向で、特に社会から常とされない性的な行動傾向を指す事が多い。
フェティシズムは心理学において性的倒錯と呼ばれるんだけど、
これに背徳感は切っても切れないものだったりする。
・「こんな事するなんて普通じゃない」
・「こんな事が好きなんておかしい」
・「こんな事したらだめだ」
って思いがますます興奮を大きくしちゃう。
そうそう、性的倒錯はWHOにおいては性嗜好障害とみなされているって知ってた?
それだけ、性的倒錯というのは一般的に理解・共感し難いって事なんだろうね。
悩まし。。。
私が活動の主としている ”ウェットアンドメッシー” というフェチを例に挙げるとね。
ウェットアンドメッシーは
着衣のままで濡れる又は汚れる事に興奮を感じるフェチなの。
”着衣のまま” っていうのがポイント!
私たちは小さい頃から、
「ほら!そんな事したら服が汚れるわよ。」
「濡れちゃうでしょ!腕をまくりなさいよ。」
とか
「やだ!こんなに汚して。」
「ビショビショじゃない!早く着替えなさい。」
っていう風に、
多かれ少なかれお洋服を汚す(濡らす)事に対しての躾をされてきてるじゃん。
家庭でなるべく汚れないように指導される事ってあると思うんだよ。
特によそ行き用の服なんかは。
だから私たちの脳みそは
・”服は汚したらだめだ”
・”服を汚さないようにしなくちゃ”
みたいな思考が無意識にこびりついてるわけ。
お洋服の暗黙のルールみたいなね。
いわゆる常識ってやつだと思う。
だから、
服を着たままお風呂に入るとか、泥水にまみれるとかって
常識では考えられない行為。
お洋服の暗黙のルールをぶち破っているんだもの。
だから、倒錯的行為ってなるわけだ。
で、そこで生まれる、
”こんな事しちゃいけないのに、するはおかしいのに…”
っていう気持ちが背徳感。
そこにさらに性的な興奮を覚えるとそれは、性倒錯と呼ばれるようになるんだね。
(こんな事するのはおかしいのに)服を着たままお風呂に入り、うっとりする。
(こんな事しちゃいけないのに)服を着たまま泥んこの上に寝転んで、ゾクゾクする。
これがフェチの醍醐味の一つでもあるんじゃないかなとわたしゃー思うのよ。
[〇〇しちゃいけない事 × 〇〇しちゃう = 興奮]
っていう方程式があると思ってるのね。
”〇〇しちゃいけない” 度合いが高ければ高い程興奮度合いも高くなると思うんだ。
例の場合で言ったら、高価で汚すべきでない服ほど…って感じ。
もちろんどのフェチにも、それ以外の興奮要素は細か〜にあるよ。
ウェットアンドメッシーで言ったら、透け感や質感なんかも興奮要素になるしね。
フェチは十人十色のものだからコレ!っていう型がないわけなんだけどね。
でも背徳感が重要な意味を持つことは確かかなと思う。
日向結う。2023年9月リライト
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